肥満と遺伝。太っているのは遺伝が原因?

肥満は遺伝するという話をよく聞きますよね。言われてみると、太ったお母さんと同じような体型のお子さんのペアを見ることがよくあります。

肥満が遺伝するのであれば両親が太っていると高い確率で太ってしまうことになります。

もしかすると、太っている原因は遺伝にあるのかもしれせん。

今回は「肥満と遺伝」について書きたいと思います。

肥満遺伝子

現在わかっているだけでも体重に影響を与える遺伝子がたくさんあります。その数は50種類もあるそうです。

これらを肥満遺伝子と呼びます。肥満遺伝子の影響は様々ですが、代表的なものを挙げてみます。

  • β3アドレナリン受容体遺伝子(β3AR)・・・脂肪が付きやすい。
  • 脱共役たんぱく質1遺伝子(UCP1) ・・・脂肪が分解されにくい。
  • β2アドレナリン受容体遺伝子(β3AR)・・・脂肪は付きにくいが、筋肉も付きにくいので代謝が悪い。

肥満遺伝子を持っている人は、持っていない人に比べて太りやすいことがわかっています。そして、この遺伝子は親から子へ遺伝子します。

「ほら、やっぱり!私が太っているのは、太った両親から引き継いだ肥満遺伝子のせいだ!!」

と思った人もいると思います。

でも、ちょっと待ってください。

この肥満遺伝子、日本人のうちどれくらいの人が持っていると思いますか?

10人に1人?

100人に1人??

実は、日本ではおよそ3人に1人が肥満遺伝子(β3アドレナリン受容体遺伝子)を持っていると推定されています。

これだけ見ても、日本人の多くは肥満遺伝子を持っていると言えます。

日本人=太りやすい体質

ということになりますよね。

でも、実際に日本の肥満率はどうでしょうか。

日本の成人のうち、肥満の人の割合は約4%です。

肥満遺伝子を持っている人はたくさんいても、実際に太っている人は少ないことがわかります。

肥満遺伝子を持っているから必ず太るというわけではないのです。

ここで、アメリカの肥満率を見てみましょう。

アメリカの成人のうち、肥満の人の割合は約35%です。

日本の10倍近いですね。

そのうち、肥満遺伝子を持っている人はどれ位いるのでしょうか。先ほど説明したβ3アドレナリン受容体遺伝子で比べてみましょう。

日本人はおよそ3人に1人がこの肥満遺伝子を持っていましたよね。

アメリカ人の肥満率を考えると、日本人の何倍もの人がこの肥満遺伝子を持っていると考えられます。

でも、アメリカ人の中でβ3アドレナリン受容体遺伝子を持っている人は、およそ10人に1人です。

なんと日本人よりもはるかに少ないのです!

厚生労働省生活習慣病予防のための健康情報サイト参照

太る原因は「遺伝」よりも「生活習慣」

日本人よりもアメリカ人の肥満率が圧倒的に高い原因は何でしょうか?

もう皆さんお気づきですよね。

そう、生活習慣です。

中でも食事ですね。

ハリウッド映画の1シーンでも、ハンバーガーやピザなどのファストフードや糖質たっぷりのシリアル、色とりどりのジュースなどをよく見かけます。

実際に、アメリカではこれらの消費量がとても多いです。

手軽に食べることができて、比較的低コスト、メニューも豊富なので毎日食べても飽きません。

しかし、糖質と脂質の割合が多いので、どうしても高カロリーになりがちです。

そして、短時間のうちに食べることができるので、血糖値を急上昇させてしまいます。

その結果、脂肪がつきやすいだけでなく、すぐにまたお腹がすいてしまいます。

アメリカでは、日本に比べてこれらを食べる機会が多いのです。

日本でも同じことが言えます。

親が太っている場合、子供は親の食生活の影響を受けます。

おかずはからあげやトンカツなどの高カロリーなものだったり、大皿に盛ったおかずを好きなだけ取って食べるスタイルの場合、どうしても太りやすくなります。

食後に必ずデザートを食べるといった習慣も同じです。

食べる量に個人差があるので全員が太るわけではありませんが、確実に太りやすくなります。

また、子供は親を見て育ちます。食事の度におなかいっぱい食べて動けなくなったり、食後や寝る前にお菓子やジュースを飲み食いしたりする姿を見せていると、子供もそれが当たり前だと思ってしまいます。

太る体質よりも、生活習慣が引き継がれるのです。

たくさん食べないと大きくなれないは本当?

親が子供に、「たくさん食べないと大きくなれないよ」と言いますよね。

私自身も子供に何度も言ったことがあります。

でも、この言葉には気を付けないといけません。

確かに栄養不足は成長を妨げる要因になります。そういった意味では食事はしっかり取るべきです。

しかし、食べれば食べるほど良いということではありません。成長期の子供でも、食べ過ぎた分は脂肪になります。

「ごはんは最低2杯おかわりする」などのルールは、よほど運動量が多い一部の子供を除いて悪影響です。

大きくなることと、太ることは違います。実際に、最近は肥満の子供の割合が高くなっているのです。

「太りやすい人」と「太りにくい人」の差

ダイエットを頑張っても結果が出ない時は心が折れそうになりますよね。

それなのに、大食い番組に出ている人は、あんなにたくさん食べているのに痩せている人が多い。。

「こんなにツラい想いをしてるのに痩せないのは遺伝が原因。その証拠に両親も太っている。だからダイエットしても意味がない」と思ってしまう気持ちもわかります。

でも、ダイエットはツラい思いや苦しい思いをしたからと言って効果が出るわけではありません。

大切なのは摂取カロリーと消費カロリーのバランスです。

カロリーと体重の関係は、

  • 摂取カロリー>消費カロリー=太る
  • 摂取カロリー<消費カロリー=痩せる

脂肪1キロ≒7,200kcalなので、過剰に摂取したカロリーが7,200kcalになると1キロの脂肪が付きます。

反対に、不足分のカロリーが7,200kcalになると1キロの脂肪が分解されます。

これが原則です。

でも、太りやすい人と太りにくい人がいますよね。この差はなんなのでしょう。

理由はいくつかありますが、1つの例を挙げて説明すると、

摂取カロリー=消費カロリーの場合、本来はプラスマイナス0なので体重は変化しません。

でも、太りやすい体質の人は太ることがありますし、太りにくい体質の人は痩せることがあります。

同じ条件なのに、太る人痩せる人がいるというわけです。

これが太りやすい人と太りにくい人の差です。(これだけではありませんが1つの例です)

「そんなのズルい」、「不公平だ」と言う声が聞こえて来そうですが、こればっかりはどうしようもないことなのです。

太りやすい体質の人は、太りにくい人に比べて、少し多めに努力しなければいけません。

とは言っても、1日1,000kcal以内で過ごしたり、毎日1時間以上ランニングしたりといったことが必要というわけではないのです。

ダイエットは、好きなものを食べたとしても、運動をしなくても、正しく努力していれば必ず結果がついてきます。太りやすい人の場合も同じです。

太りやすい人は、ダイエットをしても結果が出ないのではなく、少し結果が出にくいだけなのです。

生活習慣が原因で太っている場合は、生活習慣を改善することで自然に痩せます。

昔はお母さんと同じように太っていた人でも、実家を離れたら痩せたという人はたくさんいます。

もし今、自分が太っていてお子さんがいるとしたら、お子さんは太りやすい状況にあると言えます。

もちろん、太っていることが悪いわけではありません。でも、もしも自分が痩せたいけれど痩せることができなくて苦しんでいるとしたら、同じ苦しみを子供さんにはしてほしくないですよね?

太った原因の中には遺伝の影響もあると思います。でも、太った原因がすべて遺伝にあると本気で考えている人は少ないですよね。

太る連鎖を断ち切るためにも、生活習慣を改善していきましょう。

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